皮膚について知りたいな

 皮膚こそ人間そのものだと思いませんか?
皮を剥ぐと中に本質があると云うのは単なる思い込みではありませんか?
皮膚のない筋肉と脂肪の塊だけでは、
キキ・スミスの処女マリアのような衝撃だけではないでしょうか。
皮膚があって初めて、感情の表現ができると思いませんか。
赤くなったり
蒼白になったり
汗をたらたらながしたり
鳥肌立ったり
と、情動が感じられますね。
だから・・・
すごく大事なモノって思えませんか?
 大人で 表面積約2平方メートル、重さ約3キロといわれる皮膚というさわれる臓器はヒトの持つ最大の臓器です。

人間って、肉の色は同じだけれど、皮膚の色って違いますよね。皮膚を見て、個体を識別 してますよね。何故か天使の肌は白いですね。オルセー美術館所蔵のカバネルのヴィーナスの肌の白には見る者の足を止める魔力のようなものがありますし、あるいは一方で、すれ違った黒人の青を秘めたような黒い肌のかっこよさに思わず振り返った旅のシーンもありました。
ともかくラップ1枚分のような厚さのものに包まれて、ヒトは恋をしたり、憎しみあったり、ラップ1枚 の下は同じ色の血と筋肉そして、骨。

アポリネール